Hatena::Groupbook100

ヤドカリBOOK100 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-06-23 2012年 8冊~13冊目

村上春樹1Q8420:29 村上春樹「1Q84」 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 村上春樹「1Q84」 - ヤドカリBOOK100 村上春樹「1Q84」 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

1Q84年――私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この『1Q84年』に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。」……ヤナーチェックの音楽『シンフォニエッタ』に導かれるように、主人公青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。謎に満ちた世界で、二人はめぐり逢うことができるのか。


 評判通りの小説であった。この小説は寝っ転がって文庫本で読みたいと思っていたが、読初めて見ると面白く、次のページ、次のセクションと、ページをめくるのに苛立ちを覚える感覚は久々であった。真実を探すがのごとく、小説の中に入り込めるところは村上春樹氏の懐の深さであろう、「青豆」や「天吾」と言った登場人物がごく普通の人間でありながら実は違う世界を生き、本当の世界、真実の世界に近づけようと身をゆだねる所だ。それは一番みじめな死に方を選んだ「牛河」であっても真実の世界を夢見ながら、1Q84年の中で生きているのであろう。そんなところがこの小説の魅力で、食べるもの、飲むもの、聞く音楽、すべて新鮮に思えてくる。真実の世界を生きていく事は難しい事ではないと改めて思った次第である。

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

2012-04-01 2012年 7冊目

『姫椿』 浅田次郎(著) 08:37 『姫椿』 浅田次郎(著) - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『姫椿』 浅田次郎(著) - ヤドカリBOOK100 『姫椿』 浅田次郎(著) - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

心を優しく包む八つの物語──

飼い猫が死んでしまったOL、経営に行き詰まり、死に場所を探す社長、三十年前に別れた恋人への絶ち難い思いを心に秘めた男、妻に先立たれ、思い出の競馬場に通う大学助教授…。凍てついた心を抱えながら日々を暮す人々に、冬の日溜りにも似た微かなぬくもりが、舞い降りる。魂を揺さぶる全八篇の短篇集。

浅田次郎氏の本は結構読んでいるが、読みやすくファンタジックで大好きである。姫椿は庭に咲く真っ赤な椿の花を想像するが、真っ白なサザンカとはこの八つの物語を間接的に支えているのであろう。


2012-03-15 2012年 6冊目

田中慎弥「共喰い」 08:13 田中慎弥「共喰い」 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 田中慎弥「共喰い」 - ヤドカリBOOK100 田中慎弥「共喰い」 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

第146回芥川賞受賞作「共喰い」――昭和63年。17歳の遠馬は、怪しげな仕事をしている父とその愛人・琴子さんの三人で川辺の町に暮らしていた。別れた母も近くに住んでおり、川で釣ったウナギを母にさばいてもらう距離にいる。日常的に父の乱暴な性交場面を目の当たりにして、嫌悪感を募らせながらも、自分にも父の血が流れていることを感じている。同じ学校の会田千種と覚えたばかりの性交にのめりこんでいくが、父と同じ暴力的なセックスを試そうとしてケンカをしてしまう。一方、台風が近づき、町が水にのまれる中、父との子を身ごもったまま逃げるように愛人は家を出てしまった。怒った父は、遠馬と仲直りをしようと森の中で遠馬を待つ千種のもとに忍び寄っていく....。川辺の町で起こる、逃げ場のない血と性の臭いがたちこめる濃密な物語。

第144回芥川賞候補作「第三紀層の魚」も同時収録。


この情景は何だろう。懐かしいような、一度通った事がある様な、行ったことがあるような情景が続く。綺麗なわけではないが懐かしい夢の中に入り込んだよう印象だ。意外に読みやすくすらすら軽く読めたのはは、高校生の遠馬と同じ年代に戻れたからであろう。


共喰い

共喰い

2012-02-09 2012年 5冊目

石原慎太郎 新・堕落論 10:11 石原慎太郎 新・堕落論 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 石原慎太郎 新・堕落論 - ヤドカリBOOK100 石原慎太郎 新・堕落論 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント


列島を揺るがせた未曾有の震災と、終わりの見えない原発事故への不安。今、この国が立ち直れるか否かは、国民一人ひとりが、人間としてまっとうな物の考え方を取り戻せるかどうかにかかっている。アメリカに追従し、あてがい扶持の平和に甘えつづけた戦後六十五年余、今こそ「平和の毒」と「仮想と虚妄」から脱する時である―深い人間洞察を湛えた痛烈なる「遺書」。


 この本は確かに面白かった。しっかりとしたストーリーに硬派の考え方が、今の政府の不甲斐なさにぴったりとはまってしまう。反論できないようなバックデーターや目に訴えるような手法は私は好きだ。

 結構読みにくいのかと思ったらすらすら読めるし、何度も読み返しても奥が深い。

新・堕落論―我欲と天罰 (新潮新書)

新・堕落論―我欲と天罰 (新潮新書)

2012-01-29 2012年  4冊目

「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町譲著 17:56 「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町譲著 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町譲著 - ヤドカリBOOK100 「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」出町譲著 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

<清貧を貫いた「メザシの土光さん」の生涯>


 石川島播磨重工業社長、東芝社長、経団連会長と赫々(かくかく)たる業績と地位を築き、85歳にして第2臨調会長に就任し、行政改革に辣腕を振るった土光敏夫。それでいて、生活は極めて質素。50年近く小さな家に暮らし続け、庭で野菜を自給し、生活費も月に3万円もあれば済むという。テレビ取材で朝食の場面を撮ったところ、おかずはメザシと野菜の田舎煮、汁物とご飯という質素なものだったため、以後「メザシの土光さん」と呼ばれるようになった。本書は、土光の残した100の言葉を引きながら、その生涯を追っていく。

 生涯清貧を貫いた土光は、敗戦後の復興期に会社を立て直し、晩年は「増税なき財政再建」「3公社の民営化」等を推進した。清貧・復興・改革、この3つはまさに3・11以降の日本の重要課題であり、今こそ、身を賭してこれらを実践した土光の生き方、思想をくみ取ることの必要性を、この本は伝えている。


 土光さんの言っていることが新鮮に思えて来る。しかし、これでいいのだろうか?という疑問が脳裏をかすめる。

 私は土光さんが好きであるそれは「知恵を出せ、それが出来ぬ者は汗をかけ、それが出来ぬ者は去れ!」と云ったように崖っぷちの分かりやすさである。これを松下幸之助氏は「『まずは汗を出せ、汗の中から知恵を出せ、それが出来ぬ者は去れ!』と呟いたというが、現場人間としては2人の違いのようなものを感じるのである。いま、本田宗一郎氏はどう言うか分らないが、過去の人達だけでなく、土光DNAが今の人たちに乗移り、新しい時代を築いているような希望を感じた。

清貧と復興 土光敏夫100の言葉

清貧と復興 土光敏夫100の言葉

2012-01-20 2012年(3冊目)

『日本でいちばん大切にしたい会​社 3』 坂本光司 16:17 『日本でいちばん大切にしたい会​社 3』 坂本光司 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『日本でいちばん大切にしたい会​社 3』 坂本光司 - ヤドカリBOOK100 『日本でいちばん大切にしたい会​社 3』 坂本光司 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント


7つの会社の奇跡のようなストーリー。本当の「働く理由」「会社のあり方」を教えてくれるベストセラー・シリーズ。


 あと2年弱で定年というのにリストラにあおうとしている。そんな中、従業員を大切に考えている企業が在る事を知った。自分もそんな企業で働いてみたいと・・・と、そんな視点で読んだ本であった。


http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1007/13/news041.html

2012-01-15 2012年(2冊目)

『下山の思想』五木 寛之 22:14 『下山の思想』五木 寛之 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『下山の思想』五木 寛之 - ヤドカリBOOK100 『下山の思想』五木 寛之 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

ヨーロッパが、アメリカが崩れてゆく

世界の崩壊を知らないフリをして暮らすあなたへどう、生きるか。

どんなに深い絶望からも人は起ちあがらざるを得ない。すでに半世紀も前に、海も空も大地も農薬と核に汚染され、それでも草木は根づき私たちは生きてきた。しかし、と著者はここで問う。再生の目標はどこにあるのか。再び世界の経済大国をめざす道はない。敗戦から見事に登頂を果たした今こそ、実り多き「下山」を思い描くべきではないか、と。「下山」とは諦めの行動でなく新たな山頂に登る前のプロセスだ、という鮮烈な世界観が展望なき現在に光を当てる。成長神話の呪縛を捨て、人間と国の新たな姿を示す画期的思想。


どの本だったのだろう。五木氏がBMWのブレーキングのことについて書かれていたのを思い出すが、どうも最近書き溜めたものをつなぎ合わせたようなイメージから抜け切れない。私は人生の下山を考えているが、目標からスタート地点に単に帰る時ほどつらい事はない。そんな人生考えられないのである、たとえ頂上から下りる時でも新たに目標は作りたいと願う。


下山の思想 (幻冬舎新書)

下山の思想 (幻冬舎新書)

2012-01-12 2012年(1冊目)

小澤征爾さんと、音楽について話をする』  小澤 征爾 (著), 村上 春樹 (著) 10:15 『小澤征爾さんと、音楽について話をする』  小澤 征爾 (著), 村上 春樹 (著)  - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『小澤征爾さんと、音楽について話をする』  小澤 征爾 (著), 村上 春樹 (著)  - ヤドカリBOOK100 『小澤征爾さんと、音楽について話をする』  小澤 征爾 (著), 村上 春樹 (著)  - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント


 指揮者タクトを振るように語り、小説家は心の響きを聴くように書きとめる――。

「俺これまで、こういう話をきちんとしたことなかったねえ」。

ベートーヴェンピアノ協奏曲第三番、復活のカーネギー・ホール、六〇年代の軌跡、そして次代の演奏家達へ。「良き音楽」を求め耳を澄ませる小説家に、マエストロは率直に自らの言葉を語った――。東京ハワイスイスで、村上春樹が問い、書き起こした、一年に及ぶロング・インタビュー。


征爾氏はこう語る「音楽好きの友人はたくさんいるけれど、春樹さんはまあ云ってみれば、正気の範囲をはるかに超えている」。その通りである、素人が恥ずかしいのであるが同感である。村上春樹氏は本当に時間をかけて聞いていて違いを文字で素人に明確に説明してくれている。それに対して征爾氏はスコアーを文章として奏でているという感じだ。私は音楽を単にバックグラウンドミュージックとして聞いている、だからいつも「ながら」で何かをやりながらきいているし、正面を切ってクラシックに向き合うことはできなかった。単純な言葉だが奥が深いと改めて思った。

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする

2011-12-31 2011年(2冊目)

選択の科学 22:59 選択の科学 - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 選択の科学 - ヤドカリBOOK100 選択の科学 - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント

★ NHKコロンビア白熱教室」のテキスト!

2011年11月27日(日)からNHK教育で放映の始まった「コロンビア白熱教室」のテキストとなっているのがこの本です。 「選択」こそが、人間に活力を与える。

コロンビア大学ビジネススクールの美人教授シーナ・アイエンガーは、この20年間、ずっと「選択」をテーマに研究し、さまざまなユニークな実験や調査をおこなってきた人です。

たとえば、思春期を迎えたお子さんのいらっしゃる方で、親がコントロールしていた状態から外れて、やりたいことを主張するわが子にどの程度の自由を与えたらよいか悩んでいる方も多いと思います。

そうしたときに、この本の冒頭に書かれている「選択権を持つことは生き物の基本的欲求である」という様々なデータをみせられると、考え込んでしまうことでしょう。

動物園の動物は、野生の動物より、はるかに食糧、衛生状態の面でめぐまれているにもかわらず、寿命は圧倒的に短い。たとえば野生のアフリカ象の寿命は56歳ですが、動物園のそれは17歳。動物園の動物には、過剰な毛づくろいや、意味もない往復運動などの神経症状をみせる動物が多いのです。その理由は、野生のときのような、「選択」ができないからだ、ということが明らかにされます。

人間だって同じです。英国の20歳から64歳の公務員男性1万人を追跡調査して、さまざまな職業階層と健康状態の比較を行うというものがありました。その結果は、「モーレツ上司が、心臓発作をおこして40代でぽっくりいく」という予想と真逆の結果が出ていたのです。職業階層が高ければ高いほど、寿命は長かった。これらは、職業階層の高さと仕事に対する自己決定権の度合いが直接相関していたことに理由がありました。

これらを読むと、ある時期がきたら、親の制約はほどほどにして、「自己決定権」を子どもに与えていくようにしないと、健康問題をふくむさまざまなリスクが生ずるということがすっきりわかります。

この他、現在、産業界に広く応用されている「ジャムの法則」を発見し、実験によって実証したのもアイエンガー教授です。

「ジャムの法則」はアイエンガー教授が、ドレーガーズという高級スーパーマーケットを舞台に、1995年に行った実験で、「豊富な選択肢は売り上げをあげる」というお店の方針を実証しようとするものでした。ところが、結果は逆、24種類のジャムを売り場に並べたときと、6種類のジャムを売り場に並べたときでは、前者は、後者の売り上げの10分の1しかなかったのです。 この結果が実証的に確かめられると、金融商品のバリエーションから、洗剤などの消費財、はては、コンサル会社のコンサルの方法まで、選択肢を絞ることで、顧客満足をあげるというふうに変わっていったのでした。

そのほか、他人に選択権を委ねたほうがいいのはどんな場合かなどなど、ビジネスや実生活でわが身にひきつけて考えることのできる様々な調査結果が本では披露されていきます。

コロンビア大学ビジネススクール特別講義」とサブタイトルをつけた、アイエンガー教授の『選択の科学』は、ビジネス的な発想にもヒントになる


選択の科学

選択の科学

 2011年11月27日(日)からNHK教育で放映の始まった​「コロンビア白熱教室」をみて、印象的で本屋で見つけたので買っ​てきたものであるが、興味深く、奥深く読ませてもらった。選択は自然と意識なく淡々と行ってきたが、選択には力が、神秘さが、そして並はずれた美しさが備わっているのだ。題名ごとく「The Art of Choosing」がぴったりだ。

2011-12-21 2011年(1冊目)

原発を止めた町 新装版――三重・芦浜原発三十七年の闘い 23:00 原発を止めた町 新装版――三重・芦浜原発三十七年の闘い - ヤドカリBOOK100 を含むブックマーク はてなブックマーク - 原発を止めた町 新装版――三重・芦浜原発三十七年の闘い - ヤドカリBOOK100 原発を止めた町 新装版――三重・芦浜原発三十七年の闘い - ヤドカリBOOK100 のブックマークコメント


原発の押し付けを許さない! 一般住民が徒手空拳で挑んだ三重県浜原発建設阻止の闘いが勝ち取った奇跡の勝利までの足取りを地元ジャーナリストが長期密着取材。「原発なき社会づくり」への住民革命を赤裸々に活写・書き下ろした。


 久々に読もうと思った本である。今まで、原発は昔から在ってしかるべき存在であると考えていた。そして、スイッチをオンさせれば照明が点灯するといった当たり前の存在の中に、国の施策である原子力は電力全体のの23%(2010年)を占めていた。今回の事故でやっと原発の安全性が如何にいい加減なものであったのかが分かった。組織ばかり大きくなり、国民そっちのけでコストが安いといういい加減なデーターを作り、見せ掛けのコストだけで作った危険な怪物であった。今後10年間で20兆円の処理費用がかかるとの試算結果はまったく無駄なお金である。

 この本とはかけ離れてしまったが、今三重県原発が無い事は誇れる事であるが、その経緯にはすごい闘いがあったわけである。私はこの本のことをFacebookに書き込んだら作者の北村博司氏からコメントを下さった。下手な感想よりよっぽどリアルである。


https://www.facebook.com/photo.php?fbid=185949444827138&set=a.141180852637331.37361.100002362508373&type=1&theater