aullyの読書日記 このページをアンテナに追加

2006-02-04永平寺って。

[](023)食う寝る坐る永平寺修行00:59

食う寝る坐る永平寺修行記 (新潮文庫)

食う寝る坐る永平寺修行記 (新潮文庫)


永平寺修行したサラリーマンによるノンフィクション小説


永平寺って怖いとこだな、ってのが一番の感想

ごく身近に永平寺修行した先輩がいるんだけど、改めて尊敬しなおしてしまった。ここで修行するってのはすごいことだ。とても真似はできないと思うし、それをやるだけの意味が凡人の私にはピンとこない。でも以下の文を読んでぼんやりと分かった気がした。


僕は殴られ蹴られして徹底的に叩きのめされるたびに、ちょうど模造真珠の表面がボロボロと剥がれ落ちるように気分が楽になった。今までは、傷つくまい、壊れまいと、模造である上っ面を必死に取りつくろっていた。しかしそれが、もはや剥がれ落ちるものも剥がれ落ち、取りつくろうものもなくなってしまうと、そこに剥き出しにされ、残されたものこそが、まぎれもない自分自身だったのだ。



もちろん「自分自身」を見つけにいくというのが目的というわけではないだろう。「殴られ蹴られ」は修行の一部ではないのだから。ただ、何か得体の知れない何かの核みたいなもの、何かの深淵、そんなものを覗き込もうとする試み、それが目的と言えるのかも知れない。


ところで、文庫版後記にあるエピソードが印象的だったのでぜひ手にとって読んでみて欲しいなと思う。もちろん全文に目を通した最後に。