aullyの読書日記 このページをアンテナに追加

2006-11-06歌舞伎観にいきたい

[](003)『江戸っ子助六23:38

新書はとりあえず*[専門書]タグにしとく。でも別に読書日記過去ログなんてたどらないからタグ意味はないけどな!

江戸っ子と助六 (新潮新書)

江戸っ子と助六 (新潮新書)

助六も知らねえで江戸っ子を語るな」という扇情的な帯に魅かれ、内表紙の團十郎パパ助六にフォーリンラブして購入。

なぜ助六江戸っ子を語る上で欠かせないのか。それは江戸っ子助六をこよなく愛したからである。ではなぜ江戸っ子助六に夢中になったのか。それを探る事が江戸っ子を知るための手立てになるのではないか、というのがこの本の趣旨。

…だと思ったから買ったんだけど。

私は新書にはデータは求めてなくて、求めてるのはストーリーなんだけど、この本の中盤は助六が時代の変遷に沿ってどのように公演されていったか、という解説に終始していた。それはすごく大事なんだけど、ずっと眺めているのは苦痛で、読みきるのに1ヶ月くらい要してしまった。

最後の一章はまさに「江戸っ子を学ぶ」といった内容だったので興味を保ちながら読めた(最後の200ページは1時間の新幹線で読みきった)。でもなんか論に無理というか飛躍が多すぎて疲れた。歌舞伎が庶民だけのものであるものか。武家屋敷に巡業してたじゃないか。中世の芸能が庶民のものでなかったものか。一遍上人だとか田楽だとかどう説明するんだ。ひとくくりにはできない内容をひとくくりにしないと伝わらない読者なんて置き去りにしたって構わないと思う。正しい知識が欲しい。

[](004)『スイートリトルライズ23:38

上のを読みきったら帰りの新幹線が退屈だったので急遽本屋さんに駆け込んで仕入れた本。部屋に帰れば積読が腐るほどあるのにさ。

スイートリトルライズ (幻冬舎文庫)

スイートリトルライズ (幻冬舎文庫)

前の本の反動から頭を使わない本が読みたくなったので江國香織

私は自分でもうんざりするほどオトメな部分があるのに、普段はこんな「、」と「。」しかない文章を書くようなドライな女であろうとしていて、何かを押さえつけてるんだろうと思う。

江國香織作品の特徴の一つはこのオトメっぷりだと思う。静かで、空虚で、幸福で、狂気に満ちている。整然としていて、理屈が通らず、矛盾しているのに、共感できる。これがオトメ心じゃないとすれば、私はオトメを誤解していることになる。

今回も(「も」って。)他に恋人のいる夫婦の話。特段変わったところもないけど、ヒロインである瑠美子がテディベア作者で夫にワンピース型のパジャマを作って着せているところがなんか斬新。いつも女々したヒロインは書かない気がするのに。当然ながらそんな瑠美子も友だちがいなくて孤独を愛していてその上夫に執着している。タバコお酒もセックスも好き。大人であることを心から楽しんでいるような女性だ。それはいつもどおりだけど、随分メルヘンに書いたなぁ。代わりに瑠美子の夫の聡が内心ベアを冷めた目で見、作りかけの首だけのベアにグロテスクさを感じている。そこでバランスをとっているんだろうか。

久しぶりに楽しい読書をした。2晩で読めちゃうような本は大好きだ。