aullyの読書日記 このページをアンテナに追加

2007-05-07春萌え

[](018)『重力ピエロ01:34

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

読み始めてから気付いたけど、ミステリ

ミステリとか推理小説とかって食わず嫌いしてきた。今まで。

ミステリ推理小説歴史小説、あとラノベなんかは私の中でお軽い分野として認識されていて、文学と呼ぶには恥ずかしいものだと思ってきた。何様だ私。

でも今回ですっかり食わず嫌い克服。

そりゃあ文学と呼ぶには憚るかもしれないけど、何がお軽いかって読み応えが軽いところが軽率(?)に思えてたように思う。でも、読み応えが軽いって何が悪いっていうんだろう。読書と言う行為は快楽的なものだと思うんだ。読み進められれば読み進められるほど気持ちいいものだと思う。それがサクサク読めるのであれば、これは非常に良き哉。

内容についても書こう。

伊坂幸太郎と言えば、の仙台舞台にしたミステリ

ある兄弟が二つの問題の中でそれぞれの思惑で行動して進んでいく。軸の一つは市内の放火とそれに連動した落書き事件。主人公の弟の春はグラフィティアートを消すのを生業としていたりする。もう一つの軸は過去に起きた未成年による連続レイプ事件。これを当事者として解明していく。当事者、というのは二人の母親がそのレイプ事件の被害者で、春は母親加害者との子どもだから。

ストーリーの骨は兄弟の羨ましいような信頼関係と、二人の愛する父親の闘病にあるように思う。兄貴と子分みたいな関係、しかも子分の方が物識りで言葉の一つ一つが洗練されてたりして、なんか微笑ましい。モテるのも情報通なのも弟の春のほうなのに、春は全くのお兄ちゃん子だったりして可愛い。春萌え

伊坂幸太郎は続けて読むかもしれない。